パラグアイとのPK戦での惜敗で、ワールドカップ・南アフリカ大会のベスト8入りを逃した日本代表だが、闘莉王と中澤のセンターバックコンビは「やることはすべてやった」と大会を振り返った。

 

 グループステージでガーナ、オランダ、デンマークを相手に失点を2に抑えて2勝1敗の成績で決勝トーナメントに進出した日本は、6月29日の同1回戦でパラグアイに対しても、延長を含めた120分間で南米の強豪を無失点に抑えた。

 

 「最後の最後まで勝利を信じて、仲間と信じあってやれたのがよかった」と闘莉王。

 「でも、個人的には悔いが残ります。自分にはセットプレーでチャンスがあったから、そこで点を取っていれば勝てた試合だった。ぎりぎりのところまでやり尽くしてPKで負けるのは悔しい」と名古屋グランパスDFは続けた。

 

 今大会での日本の活躍の要因を訊かれると、闘莉王は「いろいろなトラブルがあってそれを乗り越えてきた力があったからこそ、こういう舞台で輝けるような成績が残せたと思う」と答えた。

 日本に帰化して初めて迎えたワールドカップだったが、ブラジル生まれの29歳は、「僕は日本人になったことを誇りに思うし、こういった仲間とやれたことを神様に感謝しなくてはいけない。最高の仲間とこういう一瞬一瞬を味わえたことを誇りに思うし、このチームはずっとみんなの思いに残ると思う」と話した。

 

 一方、闘莉王とバックライン中央でコンビを組んだ中澤も「やりきったなという気持ち」と振り返った。

 3-5で敗れたPK戦は、キッカーに指名されていなかったため、仲間の成功を願いながら見ているしかなかったが、06年大会に続いてのワールドカップ出場で、再三の日本のピンチに身体を張って相手と闘い、ゴールを守った。

 

 「16強の壁は破れなかったが、パラグアイは想像以上に強かった。ベスト8の力を持ったチームだと思う。勝ちたかったが、相手も同じ気持ちだった。どっちに転ぶかわからない試合だったが、チャンスを決めないと…」と横浜マリノスDF。

 「ああすれば良かった、こうすれば良かったというのがない。4年前の大会が終わってから(この大会へむけて)やってきた。悔いのない時間を過ごせた」と語った。