ワールドカップ・南アフリカ大会へ向けて5月26日からスイスで調整合宿を行っている日本代表が、30日、オーストリアのグラーツでイングランドとの強化試合に臨む。

 日本は4月のセルビア戦と、壮行試合となった5月24日の韓国戦で連敗しているだけに、今回のイングランド戦で上昇のきっかけをつかみたいところだ。

 

 チームは29日にグラーツへ移動し、試合会場のLPCアレナで前日練習を行った。

 「今年に入って、バーレーン戦ぐらいしかいいゲームができていない。本大会へ向けて、チームが輝いていくきっかけとなる試合にしたい」と岡田武史監督は言った。

 「(相手が)イングランドとはいえども、やるからには勝つために全力を尽くしたい」。

 

 イングランドとの対戦成績は日本の2戦1分け1敗で、最近の対戦は2004年6月の親善試合(1-1)になる。

 岡田監督は、イングランドの2トップに対する日本の守備と、連動性のある攻撃が相手の堅いディフェンスにどこまで通用するかと話した。

 また、高地でトレーニングしてきた影響が、今回の試合でどのぐらい出るのか、それもチェックしたいと言う。

 

 MF本田圭佑選手は、「選手はしっかり、自分たちのいいところをどうやって出せるかを考えながらプレーしないといけない。せっかく強い相手とできるので、勝ちにこだわって、自分の力がどの程度のものかを確認できたらいい」と話した。

 

 ケガの影響で国内合宿では別メニューが続いていたMF松井大輔選手は、スイス合宿ではチームに合流して練習している。

 「試合に出られれば、試合の感覚がつかめると思う。高地でトレーニングした甲斐があって、みんなすごく軽いと思うし、いい形でプレッシャーに行ったりできている。いい戦いになると思います」と言った。

 

 10年大会で13度目の出場になるイングランドは、今月17日からオーストリア南東の町で高地トレーニングを実施中。本大会ではC組でアメリカ、アルジェリア、スロベニアと対戦する。