南アフリカで行われるワールドカップの日本初戦を約10日後に控えて、日本代表チームは6月4日、スイス・シオンのスタッド・ドゥルビオンでコートジボワールを相手に、大会前最後の強化試合を行う。
カメルーンと同じアフリカ勢でプレーシステムも似ているチームとの対戦で、これまで取り組んできたチームのプレーを確認する絶好の機会となる。日本は5月30日のイングランド戦で後半70分まで1-0リードを保ち、守備の対応力にメドがたったことを踏まえて、その後の合宿での練習ではビルドアップなど攻撃面の強化に重きを置いて取り組んできた。
岡田監督は、「明日の対戦相手は非常にいいチーム。そういう相手に、我々がやろうとしていることをチェックしていきたい」と話す。具体的には、相手中盤や前線の選手へのプレッシャー、サイドのボールに対する中央のマーキング、ボールを奪ってからの周囲の選手のサポートの速さと前へ出て行く力、さらには、マイボールを簡単に失わないことや攻撃を単発なものにしないことなどを、チェック項目として挙げた。
ワールドカップへ向けて調整中のコートジボワールは、今年1月のアフリカ選手権準々決勝敗退で代表監督交代を図ったものの、なかなか人選が進まず、エリクソン監督が着任したのは3月末になってからという混乱があった。その間、3月3日の韓国戦では0-2の負けを喫したが、5月30日のパラグアイ戦には2-2で引き分けた。
日本のコートジボワールとの対戦成績は93年アジア・アフロ選手権と08年の親善試合での2戦2勝。今回のワールドカップメンバーにはドログバとカルーのチェルシーFWコンビにセビリアMFゾコラ、バルセロナMF Y・トゥーレら攻撃力のある選手が並ぶ。
「コートジボワールにはいい選手がいる。カメルーンと似たようなところがあるので(初戦の)シミュレーションになる」と岡田監督。先発メンバーの構成は「ある程度、カメルーン戦を想定した組み合わせになるように立ち上がりを考えたい」と話した。
なお、今回の試合後には、コートジボワールと45分の練習試合が別枠で組まれる予定になっている。両チームともに、本大会へ向けて最終調整に余念がない。
日本チームはこの試合の翌日、スイス・ジュネーブから南アフリカへ向けて旅立つ。本大会ではE組で14日にカメルーン、19日にオランダ、24日にデンマークと対戦する。