日本がワールドカップ・南アフリカ大会で白星スタートを切った。6月14日にブルームフォンテンのフリーステートスタジアムで行われたE組カメルーン戦で、日本は前半39分に本田のゴールで先制し、終盤のカメルーンの反撃をしのぎ切って勝ち点3を手にした。
日本のワールドカップでの勝利は、2002年日韓共催大会グループステージ3戦目のチュニジア戦以来2大会ぶりで、国外での大会では初めてとなる。
勝ち点3を手にした日本は、初戦が終わってE組首位のオランダに得失点差で2位につけている。オランダはこの日の午後、デンマークに2-0で勝っている。
「チーム一丸となって手にした勝利」と、試合後に選手が異口同音に語ったが、その様子はプレーだけでなく、試合開始前から表れていた。キックオフ前の君が代を、ピッチ上の先発11人とスタッフを含めたベンチメンバー全員が肩を組んで歌った。これまでになかった振る舞いは、チームの結束と今大会での命運を左右する大切な試合への意気込みを示していた。
最近の強化試合で先に失点を許して追いかける展開が続いていた反省から、ゆっくりとしたペースで、相手の出方を見ながら球際や相手へ厳しい寄せを繰り返し、堅実に試合を運んだ。
カメルーンも慎重な立ち上がりを見せて、日本の最終ラインの間をついて攻めようと試みるが、日本の守備を突破できない。安定した日本ディフェンスは、前半相手のシュートを0本に押さえた。
貴重なゴールが生まれたのは39分。遠藤が右サイドの松井にパスを出し、これを受けた松井が右サイドからクロスを上げた。ファーサイドに走り込んだ本田が冷静にコントロールし、至近距離から左足で蹴り込み、1-0にした。
だが、後半は相手が反撃に転じ、ジェレミやエマナらをベンチからと投入。残り10分はロングボールを多用した攻撃で同点ゴールを狙ったが、日本は最後まで集中を切らさず、勝利を手にした。
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犬飼会長コメント
勝ってホッとしている。プレッシャーによく耐えた。ワールドカップはあういうサッカーになるんじゃないか。
とにかく勝てばいい。
サッカー関係者はみんなホッとしていると思うよ。
チームからは高地対策がうまくいき、選手のコンディションがだいぶ上がっていると聞いていた。
試合前も落ち着いていて、やるべきことはやったという感じだった。
皆の努力が結果に結びついて本当に良かった。
しかし目標はもっと高いところにある。次が大事だ。