MF稲本がワールドカップ・南アフリカ大会第2戦の対戦相手であるオランダを「やりがいのある相手」と話し、今大会初の先発出場に照準を合わせている。
稲本は日本が1-0勝利を上げた14日のカメルーン戦では後半88分に交替出場したが、02年、06年と2度のワールドカップに出場し、過去9年間に及ぶ欧州主要リーグでの活躍で培われたプレー経験とフィジカルコンタクトの強さには、代表チームが当てにして裏切られない確かなものがある。
「コンディションは上がってきている」と話す川崎フロンターレMFは、オランダを「世界のトップ4に入るチーム。スタメンにもサブにも、誰もが知っている名前が並んでいる。やりがいのあるチーム」と表現。「(日本はカメルーン戦とは)違うスタメンになる可能性もある。どんな形であれ、集中してやりたい」と語った。
日本は昨年9月のオランダ遠征で対戦して3-0で敗れているが、今大会上位進出候補チームの一つに挙げられているオレンジ軍団は、タレントを活かした攻撃的サッカーを展開し、初戦でデンマークを2-0で下して好スタートを切っている。
だが、81キャップを誇る稲本は動じない。
「強いチームが必ずしも勝つわけではないと思うし、同じ人間が11人で試合する。なにが起るか分からない。カメルーン戦でもそうだったが、高い集中力を持って戦えば、日本の勝機はある」と話す。
初戦を終えて、日本はオランダと勝ち点3で並ぶが、得失点差で2位につけている。早ければ、19日の対戦で、日本がオランダに勝ってカメルーンがデンマークに敗れなければ、日本のE組2位以内が確定し、決勝トーナメント進出が決まる。
イングランドプレミアやドイツのブンデスリーガの激戦区で揉まれてきた30歳は言った。
「ここでしっかり勝ち点を取れば、上にあがれるチャンスもすごく広がってくる。どんな形であれ、勝ち点を取って結果を出したい。」
日本-オランダ戦は6月19日にダーバンで行われる。