ワールドカップ・南アフリカ大会で、日本代表チームは6月19日にダーバンでオランダ代表とグループステージ第2戦を行い、後半8分に得点を許し、0-1で敗れた。

01

 

 14日のカメルーン戦と同じ布陣で臨んだ日本は、オランダの攻撃に対して冷静にファイトして圧力をかけて対応し、前半を0-0で折り返した。

 

だが、後半になるとオランダは攻撃の手を強め、立ち上がりからセットプレーなどで日本ゴールに迫り、後半8分に均衡を破った。左サイドからクロスを入れられ、これをDF闘莉王がヘディングでクリアしたが、ボールはペナルティエリア内にいたファンベルシーから、ボックス外で構えていたスナイデルへつながれ、インテルMFが豪快に蹴り込んだ。

 

 その後日本は、MF中村俊、FW岡崎、FW玉田と攻撃の選手を次々に投入して反撃を試み、FW大久保が後半56分、57分、同65分と惜しいシュートを放ち、DF闘莉王も何度か前線へ上がる攻撃参加を見せた。後半ロスタイム早々には、闘莉王が相手DFの裏へ流したボールに岡崎が反応して、ペナルティエリア内からシュートを放ったが、ボールはバーの上へ流れ、日本は得点にはならなかった。

 

 岡田監督は、失点するまでは試合展開は計画通りだったと言い、「後半20分か25分過ぎに勝負をかけようと思っていたところ、先に失点してしまった。運びとしては予定通りだったが、結果がついてこなかった」と嘆いた。

 

「オランダという強い相手でも、なんとか勝ち点を取りたいということで、選手は全力を尽くしてくれたが、残念ながら及ばなかった。たくさんの応援してくれた方に、本当に申し訳ない」と話した。

 

 オランダのファンマルヴァイク監督は、「日本は果敢に挑んできたので、ハーフタイムに選手には我慢してプレーし、チャンスをものにしろと言ったのだが、彼らはそれをうまくやってくれた。だがそれまでは最悪の時間が続いていた。勝てたことはうれしいが、簡単に勝てない試合などないことがよくわかった」とコメントした。

 

この結果、E組首位のオランダが勝ち点を6に伸ばし、2大会連続での決勝トーナメント進出を大きく引き寄せた。日本は勝ち点3で2位のまま。同日夜のデンマーク対カメルーン戦で、デンマークが勝つか引き分けると、オランダの決勝トーナメント進出が決まる。日本は2年大会以来の16強入りをかけて、6月24日にラステンブルグでのグループステージ最終戦の第3戦でデンマークと対戦。日本がデンマークに勝って、カメルーンが19日のカメルーン戦を含めた2試合に連勝しなければ、グループステージ突破が決まる。

 

岡田監督は、オランダ戦の負けから気持ちを切り替えて、次の試合へ準備することが重要との考えを示した。

 

「下を向いている暇はない。デンマーク戦へむけて特に大きな修正をするつもりはない。まずは選手のコンディション、メンタルを回復させて、我々最高のゲームをデンマーク戦でできるようになることが一番」と力強く語った。

 

犬飼会長コメント

一点先に入れられたところで、追いついても追いつけなくても最終戦での決着となった。
9月のオランダ戦では三本入れられたが今日は手応えがあった。後半はやれると思ってただけに残念。悔しい。
しかし、後に引きずるような負けではない。
初戦よりはずっといいゲームだった。
後半は玉を細かくつないで行こうというという意欲が見えた。
選手も手応えを感じている。
次のデンマーク戦につながる試合だった。