ワールドカップ・南アフリカ大会のグループステージE組最終戦で、日本に1-3で敗れたデンマークのモルテン・オルセン監督は、日本の前半の得点が「試合の流れを変えた」と話し、決勝トーナメント進出を逃した無念さをにじませた。
6月24日のルステンブルグでの試合では、デンマークが立ち上がりに攻勢をかけてきたが、日本が前半17分にMF本田、同30分にMF遠藤の連続FKで得点を重ね、試合の主導権を奪った。
「あれで流れが変わった」とオルセン監督は嘆いた。「立ち上がりは悪くなかった。ボール支配率も高かったし、上手く状況をコントロールしていた。前半12分には初めての決定的場面を作り出してもいた。だがこのレベルの戦いでは、チャンスに決めなければそれが結果に出る。日本は自分たちのチャンスに決めて、我々はそうしなかった。」
また、1本目のセットプレーを決めた本田については「本当に素晴らしい選手」と話し、さらに「日本がセットプレーを2本決めたことが、試合全体の流れを決めた」と指摘した。
試合前日にはケガの影響の残るFWベントナーの日本戦先発の見通しを訊かれ、「算数はどうも苦手でね」と、ユーモアたっぷりに返答し、集まった記者から笑いを誘う余裕を見せていたが、3失点という敗戦でグループステージ敗退がきまり、この日はさすがに顔色が悪かった。
「結果は残念でならない。こういう結果になる必要性はなかったと思う。だが、これがサッカーであり、結果は受け止めなくてはならない。われわれの大会が失敗だったかどうかは、私が答えることではなく、周囲が判断することだ」と答えるにとどまった。