ワールドカップ・南アフリカ大会決勝トーナメント1回戦のパラグアイ戦を翌日に控えて、日本代表・岡田監督は6月28日、南米の強敵が相手でもベスト8入りの可能性を信じていると話した。

 

 プレトリアのロフタス・バースフェルド競技場で公式練習を終えた指揮官は、16強で敗退した2002年大会で達成できなかった8強入りを「日本が経験したことのないポジションへのチャレンジ。いま持っている全力をぶつけてチャレンジに打ち勝ちたい」と言った。

 

 F組を2勝1分け無敗で首位通過してきたパラグアイについては、「守備も非常に堅く、速い攻撃で力の強い個人プレーもある。いろいろな応用性を持ったチーム。派手さはないが非常に底力のあるチーム」として、守備から攻撃への速い切り替えが要注意との認識を示した。

 

 しかしその一方で、「われわれも100パーセントの力を出せば十分(勝てる)可能性があると信じている。選手たちが心身ともに自分たちのベストのゲームをできるようにさせてやりたい」と語った。

 

 ワールドカップには4大会連続通算8度目の出場のパラグアイだが、02年にベスト16に進んだのが最高成績で、前回ドイツ大会ではグループステージで敗退している。

 パラグアイ代表のマルティノ監督は、「16強入りはそもそものゴールではない。ここまで一歩ずつ進んできた」とコメント。「明日は先制点が重要になる。日本はスペースの使い方が上手く、そこが一番の強みだが、明日は本来のわれわれのスタイルであるボールポゼッションをより多く取って勝ちたい。勝てると思う」と話した。

 

 岡田監督は、アジア勢の中では決勝トーナメントに残る唯一のチームとなったことについて訊かれると、「韓国は残念ながら(決勝トーナメントで)ウルグアイに負けたが素晴らしい試合をしていたと思う。われわれもなんとかアジアの最後のチームとしてベスト8に残って、アジア枠を減らさないように頑張りたい」と話した。

 

 MF長谷部は、「ワールドカップの決勝トーナメントでプレーできるという幸せを感じながら、全力でプレーして勝ちたい」とコメントした。