6月29日に行われたワールドカップ・南アフリカ大会決勝トーナメント1回戦で、日本代表はパラグアイに延長0-0の後にPK戦3-5で敗れ、初のベスト8進出はならなかった。

 両チームともに初の準々決勝進出をかけた戦いのせいか、お互いに組織だった守備を中心に速い攻撃を狙うという慎重な闘いを展開したが、個人技で優るパラグアイに押し込まれる場面も多かった。

センターバックとサイドバックの間のスペースにパスを通されて、ルーカス・バリオスとロケ・サンタクルスのFW陣にペナルティエリアに入られて何度か決定機を作られたが、DF中澤ら最終ラインやGK川島の好守で切り抜けた。

 日本もカウンターからチャンスを作り、前半22分にはMF松井がミドルレンジからバーを叩き、同40分にはFW本田が右サイドをドリブルで突破した松井からのクロスにダイレクトで左足を合わせたが、シュートはポスト左にわずかに逸れた。

 後半17分には、CKに闘莉王がヘディングで合わせるが、相手のマークが厳しく、しっかりと首を振らせてもらえない。後半半ばにはFW岡崎、同81分にはMF中村憲、延長後半にはFW玉田を投入。何度か得た敵陣内の好位置でのFKから得点を試みるが、パラグアイの堅い守備を破ることができず、PK戦に突入した。

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 後攻めとなったPK戦では遠藤、長谷部と成功した後に3番手の駒野がバーを叩き、その後本田が成功させたが、パラグアイが5本全てを成功させ、日本は3−5で涙をのみ、2002年大会の成績を超えるベスト8入りはならなかった。
 試合後の会見で岡田監督は、「選手たちは本当に素晴らしく、日本人の誇り、アジア代表としての誇りを持って最後まで戦ってくれた。誇りに思う」と言って選手のハードワークをねぎらい、「そういう選手を勝たせてあげられなかった。執着心、執念が足りなかった私に責任がある」と語った。

 指揮官は「試合内容に悔いはない」と話し、いずれの交代も得点を狙って起用したと説明したが、「勝って世界を驚かせようと話していたが、勝てなかった。目標に達しなかったことは満足していない。(世界に)通用したかどうかというのはやはり結果。そういう意味では、やはりまだ足りなかった」と悔しさをにじませた。

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続投について聞かれた岡田監督は、「今後のことについては、今はとても考えられる状態ではない。おそらく、もうやることはないと思う」と答え、「これでわれわれのワールドカップが終わった。本当にさみしい気持ちでいっぱい」と話した。

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 日本代表は6月30日に当地を発ち、7月1日に帰国する予定。