ワールドカップ・南アフリカ大会の決勝ラウンド1回戦でパラグアイにPK戦で惜敗した日本代表について、原博実・日本サッカー協会技術委員会委員長は「本当によくやってくれた」とチームの健闘をねぎらい、「こういう経験が日本サッカーにとって次の財産になる」と話した。
日本は2002年大会以来となる決勝トーナメント進出を決めたが、パラグアイに延長0-0の後にPK3-5で敗れて、初のベスト8を逃した。
プレトリアのロフタス・バースフェルド競技場で観戦した原委員長は、試合後に記者団に対して次のように話した。
「日本もパラグアイも慎重な入り方をした。それが決勝トーナメントの難しさだろう。残念だがPKはいろいろな要素がある。岡田監督はいろいろなプレッシャーの中、本当に苦しい時期もあったが、チームをまとめて選手たちがいま持っている力を発揮させてくれた。監督にワールドカップでの経験があったので、いろいろと修正して最後は本当にいいチームになった。監督、コーチングスタッフを含めていいチームだったので、もう1試合やらせてあげたかった」
さらに原委員長は、8強入りは叶わなかったが、今回の経験が今後の日本サッカーの強化と発展に活かされるという見解を示した。
「グループステージをしっかり突破してここまで来た。こういう経験が日本サッカーにとって次の財産になる。ここまで来るのもいろいろな人たちの思いや歴史があった中でのこと。これを冷静に振り返って次につなげていければいい」と語った。
原委員長は大会終了まで当地の残り、大会視察を続ける予定だ。
犬飼会長コメント
残念。90分で負けたのならしょうがないが、PK戦までいって負けたので、ほんとに悔しい。
選手達は日本ではコンディションに悩みながら戦ってきたが、うまく調整ができ、本大会に入ってからほんとによくやってくれた。
岡田監督はこれまでずっと世界を見ながら日本のサッカーをどうしていくべきか考え、本大会で納得のいくサッカーを見せてくれた。選手も監督の考えに応えてよく頑張った。
これから次の4年間をどう戦うか、みんなで議論しながら体制を考えたい。
日本のサッカーは世界の中で、どういうところが足りなくて、どういうところが優れていたのかを分析し、日本サッカー協会としての考えをできるだけ早くまとめたい。