2020年夏季五輪の東京開催が決まった9月8日、トレーニング後にマスメディアのインタビューを受けたザッケローニ監督。
Q: 今朝、2020年夏季五輪の開催都市が東京に決まりました。感想は?
「サプライズであった、と言ってしまうと嘘になってしまうのですが、東京にオリンピックが来るのではないかと予感していましたし、日本であれば必ずオリンピックを呼んで成功させる力があると思っていた。東京に来てくれると信じる気持ちをずっと持っていました。気持ちとしては非常にうれしいしと感じますし、ニュースを聞いたときは朝の早い時間だったのですが、部屋にワインが用意してあったので、そこで1本あけました。日本という国、国民が認められた瞬間だったと思います。
(招致を)競った相手も手ごわい相手ばかりだったと思います。マドリードはほとんどの施設がすでにできていると聞いていましたし、イスタンブールもトルコという国は近年、非常に勢いのある、力をつけてきている国。そういうライバル国に勝ってオリンピックが決まったのは素晴らしいことだと思しますし、故に日本の国民性は、常に遅れることなく、計画的に物事を進められる民族だと、世界中から認められた証しがこのオリンピック決定につながったのだと思います。
一人の日本代表監督として、こういうニュースが届いたことを非常にうれしく思っていますし、2020年には個人的に日本に来て、オリンピックに参加したいと思っています。サッカーだけでなく、スポーツをやっているすべての若者にとって、オリンピックが来るということは、そこを目標にやれるわけですから、大きなモチベーションになってスポーツ界に浸透するのではないかと思っています。(五輪開催時に)すべての部屋を貸し出すのではなく、どこか一つだけ余らせてくれていれば、2020年は必ず来ますので(笑)」
Q:日本国民へお祝いのメッセージをお願いします。
「『おめでとう』という言葉をかけたいと思いますし、このオリンピックが来たことを日本国民として誇りに思わないといけない思いますし、なぜオリンピックが日本に決まったかを考えると、日本の文化やホスピタリティーであったり、礼儀を重んじる文化だったり、そういったものが世界に評価されたと思っています。日本国民として誇りに思っていいと思います。
オリンピックをきっかけにたくさんの観光客、海外からのお客様が日本に来ることになります。個人的にはオリンピックをきっかけに日本に来て、日本を好きになって何度も日本に戻りたいと思う現象が起こるのではないかと思う。
私自身、日本から遠い国にいて、日本という国をあまり知らなかっのですが、一回知ってしまうと、非常に魅力のある国であることが分かった。世界の皆さんもオリンピックをきっかけにして日本に来て、その後も日本に来続ける現象が起こるのではないかと思っています」
招致活動のPRに協力するザッケローニ監督と日本代表選手(2013年2月)