SAMURAI BLUE サッカー日本代表

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[ 11.01.29 17:13 ]誇りを持って

試合当日の朝食会場に現れたザッケローニ監督は、
「おはよう。みんな大丈夫か」と、笑顔でチームスタッフに声をかけた。
安定感ある余裕を感じさせる名将。
決勝戦を前にしても、いつもと変わらぬ1日のスタートを切った。

アジアカップのような短期の大会では、どこにピークを持っていくかが、非常に重要な要素。
そして、各国の指揮官たちがそれぞれの哲学でチームを作り上げ、決勝戦までのシナリオ考えていく。

前日の会見でザッケローニ監督は、今大会を欧州チャンピオンズリーグと照らし合わせた上で、
「チャンピオンズリーグなどの経験があるから落ち着いていられる。
それがチームに伝わっている」と語った。

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考えてみれば決勝までの道のりは、とても平たんと言えるものではなかった。
退場者を出し10人になる試合、先制された後の逆転劇、死闘の末のPK戦など
数々の劣勢や逆境を跳ね返してきた。
今までのサムライブルーにない、冷静さや粘り強さが備わってきたように思える。
それはザッケローニ監督が、早くもチームに浸透させたチームカラーと言えるだろう。

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「監督という仕事には経験が必要。
今まで(クラブ)とは違う日本代表での良い経験は宝物だ」。
円熟期を迎えるザッケローニ監督の言葉には重みがあった。

そして、そのイタリア人指揮官が「キャプテンの資質を全て兼ね添える」という、
長谷部が大会中に言った忘れられない言葉がある。
「日本人であることに誇りを持って戦いたい」。

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現地時間の夕方6時にキックオフされる決勝戦。
各国の記者の予想は、日本か、オーストラリアか、真っ二つに割れている。
結果がどうなるのか、そんなことは意識せず、今はいつも通りスタッフとして
誇りを持ってチームを支えていくことに集中するばかりだ。

(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.27 11:27 ]天と地の差

劇的な日韓戦での勝利の余韻(よいん)に浸る間もなく、
アジアカップ決勝戦に向けて雰囲気は高まってきている。

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ただ決勝の舞台に立つだけでは意味がない。
本田圭は「(決勝で)勝つのと負けるのでは、天と地の差がある」と、
一切気を抜いてはいない。

今大会は非常に若いチームとなっているが、
最高の一体感を表現した南アフリカW杯のサムライブルーに一歩一歩近づいている。

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しかし、残念な出来事があった。
チームの中心選手に成長しつつあった香川が右第5中足骨骨折で戦線離脱。
韓国との試合中、ターンをした際に負荷が掛かり、折れてしまったという。
ライバル韓国から得た勝利の代償は、想像以上に大きいものとなってしまった。

27日の早朝にドーハを発ち、ドイツに向かう香川。
今は早期復帰を祈るばかりだが、
必ずまたサムライブルーのユニフォームに袖を通し、
再び雄姿を見せてくれることを信じて疑わない。

いかなる状況でもサムライブルーは歩みを止めてはならない。
決勝は2日後。日韓戦で今大会2度目のMVPに輝いた本田は、
「内容にこだわった、日本らしいサッカーをする」と、
早くもアジア王座奪還へ、静かに闘志を燃やしていた。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.24 12:40 ]若いうちは楽しまなきゃ

2003年から約8年間、日本代表を影から支え、腕を振るってきた西シェフ。
23日、遠征中に初めて誕生日を迎え、49歳になった。
食事会場でのライブクッキングこそが西シェフにとっての試合会場。
真剣な表情でフライパンを振り、絶妙な茹で加減のパスタは絶品だ。

母国に引けを取らないその味に、ザッケローニ監督を始め、他イタリア人コーチ陣たちも、
「いつもおいしいパスタをありがとう。感謝している」と大絶賛。
異国の地で戦う彼らにとって、西シェフの存在はどれだけ頼もしいことだろうか。

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長い遠征になればなるほど、選手たちにとっての楽しみは食事。
バイキング形式で並ぶ料理に舌づつみを打てば、
その食卓には自然と笑顔が満ち、笑い声が絶えない。

その瞬間が、選手たちのコンディションだけでなく、彼らの表情や雰囲気を読みながら
献立を思考する西シェフの至福のときとなっていることだろう。

昨年暮れのキャンプから考えると、約1か月が経過し、ずっと走り続けてきた選手たち。
今遠征で初のオフなった今日。それぞれが久しぶりにゆっくりと流れる時間と、
変わらぬ最高の味を楽しんでいた。

いつもはブラウン管を通じて戦況を見つめる西シェフも、決勝戦はスタジアムで観戦予定。
サムライブルーに欠かせない料理人は、「若いうちは楽しまなきゃいけない」と言う。

準決勝の相手はライバル韓国。
日韓戦の独特なプレッシャーや雰囲気を選手たちには楽しんでプレーしてほしい。
そして、決勝の舞台で西シェフに最高の試合を披露してくれることだろう。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.21 16:31 ]ピッチ上は常に11対11

いよいよ準々決勝。相手は地元カタール。
完全なるアウェー試合を前にザッケローニ監督は、
「片方のチームがホームならば、もう一方はアウェー。それはいつも同じ」と平然顔だった。

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世界屈指のトップリーグのセリエAに身を置いて、期待に応えてきた名将にとってみれば、
当たり前のように存在したプレッシャーと、何ら変わらないのであろう。

日本はここ7試合で1試合しかカタールに勝利できていないが、この過去の勝敗も関係ないようで、
「選手も変わっているし、(試合中に)ボールがどちらに転ぶかで変わる。
ピッチ上では常に11対11だ」という言葉に、納得させられた。

一方で、「カタールには勢いがある。技術があり、フィジカルも強い。
今大会のカタールの試合は見ている」と、相手に敬意を表し、十分な分析を怠っていない。

「1試合目より2試合目。2試合目より3試合目。大会中に成長をしている」サムライブルー。
さらなる向上心をモチベーションに、ベスト4入りをまずは確実なものにしたい。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.20 11:11 ]ピッチ内外での理想的な雰囲気

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18日はキャプテン長谷部の誕生日だった。
気分転換も含めてチームで外出し、現地の日本食レストランで食事。
最後は誕生日ケーキを手に、マウリツィオGKコーチが現れる演出があり、
笑顔の長谷部が一息でローソクの火を吹き消すと、全員から一体感ある拍手が湧き起こった。

思い起こせば昨年の10月末。
U-21日本代表キャンプ練習後、選手たちは一斉に関塚監督に水をかけ、誕生日を祝福した。

最初は驚きを隠さなかった関塚監督も、最後は満面の笑顔。
立ち上げ間もないチームが一つにまとまるきっかけになった瞬間だった。
そして、その1か月後には中国で開催されたアジア大会で、金メダルを獲得している。

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祝い事はいつでも雰囲気を良くするもの。
長谷部だけでなく、25日に今野、28日に遠藤、30日には岩政、と誕生日ラッシュ。
U-21代表の例が定説であるならば、まさに優勝街道まっしぐら、といったところだろう。

サウジアラビア戦を欠場した本田圭も18日、19日の練習に全面参加。
完全復活したレフティーは、「もっとやって、いい結果を出したい。
アウェーの雰囲気をモチベーションに変える」と、充実した表情を見せた。

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ポジション争いも激化している。
特に攻撃は、早期復帰した本田圭のみならず、
前の試合で3得点した岡崎、2得点の前田を始め、ドイツで才能を開花させた香川、
Jリーグ終盤の12試合で11得点した爆発力ある李などのタレントが揃う。

誕生日の長谷部を優しく見つめたザッケローニ監督も、翌日の練習では一変。
選手たちへの視線は鋭く、その眼光は光っていた。

そんな指揮官の姿勢が、ピッチ内外で理想的な雰囲気を作り出している。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.17 10:47 ]手元に良い選手が揃っている

ここ数日の練習後、必ず数人の選手を個別に呼んで、
ザッケローニ監督は何やら話しこんでいる。

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そのことを試合前日の記者会見で質問を受け、
「疑問を持ったまま練習を終えたくない。
選手の力を最大限に引き出すのが監督の仕事」と言い切った。

日本代表の監督に就任してから、
これほどまでに選手と時間を共にするのは初めてのこと。
「大会中でもチームの成長が必要。
スタッフと選手間のフィーリングがより良くなってきている」。

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徐々に結束力が上がっているサムライブルー。
その証拠に「控え選手の質と可能性にも自信を持っている」という。

会見の最後を締めくくった「私の手元には良い選手が揃っている。
最善の選択をしたい」という言葉を聞いて、
17日のサウジアラビア戦がより楽しみになった。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.16 07:45 ]勝って決勝トーナメント進出を決めたい

第3戦の相手は、前回大会で準優勝の強豪サウジアラビア。
今大会はグループリーグ2連敗で、まさかの予選敗退が決定している。

アジア各国のレベルが向上し、力の差がなくなってきたからなのか。
それとも同じ中東の相手、ヨルダンとシリアの実力を良く知るだけに、甘く見た結果なのか。

いずれにしても国際試合では、しっかり気を引き締めないと、足元をすくわれるということだろう。

可能性を失ったサウジアラビアにとって消化試合になる日本戦だが、
予選ラウンド突破に王手をかけているサムライブルーも、実際に確定するまでは気を抜いてはいけない。
そして、中途半端な試合をしてリズムを悪くしたくもないし、しっかり勝って決勝トーナメント進出を決めたい。

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若いチームにとって全ての試合が成長の場。
一戦一戦の戦い方次第で、得るものの大きさが変わってくる。
個人の取り組む姿勢によっても、選手間で想像以上の差が出ることだろう。

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そう遠くはない未来のブラジルW杯。
実はすでに生存競争はスタートされているのだ。
現在レギュラーであっても2014年はレギュラーとは限らない。

ピッチの外に立ち、練習を眺めながら、
それぞれの選手、チームにとって、改めてこの大会の重要性を噛みしめた1月14、15日だった。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.13 17:14 ]自分たちのサッカーで勝つ

シリア戦の前日、公式練習には代表チームらしい独特の良い緊張感が漂っていた。
その雰囲気は、見守るわれわれチームスタッフをも引き締めた。

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「初戦からの課題は(プレーの)テンポ上げること」とキャプテン長谷部。
ボールを保持する時間が長かったものの、相手に合わせてプレーしてしまったということだろう。

対戦国は日本の実力を警戒しているだけに、それを超える力を発揮する必要がある。
そして、そのポテンシャルが十分にあるだけに主将は、
「自分たちのサッカーをして勝ちたい」と、いつになく気持ちを高めていた。

ザッケローニ監督は長谷部をキャプテンに選んだ理由について、
「W杯でキャプテンだったから任せているのではない。
技術と精神の両方のレベルがキャプテンという責任を引き受けるにふさわしい」と評価している。

初戦で吉田のゴールをアシストした長谷部。
チームをけん引し、しっかりと選手たちをまとめ上げてくれることだろう。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.12 11:48 ]昔も今も変わらないもの

地元メディアが練習取材に訪れる度に言う。
「決して強くはないヨルダンに引き分けたが、それでも日本は優勝候補の筆頭だ」と。

引いてゴール前を固め、守備的に戦うヨルダンの戦術が示すのは、
日本代表のサッカーを恐れている証拠。
他の国々も同じスタイルで対日本戦に挑んでくることが容易に想像できる。

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アジアで真の王者として君臨するためには、どんな牙城でも倒さなくてはいけない。
そのためには、どんな相手からでも、とにかく多くのゴールを奪うこと。

当たり前のことすぎるが、それがサッカーの原点であることは間違いない。
そして、相手から1つでも多くの得点を挙げるために、様々なシステム、戦術が生み出され、
複雑化したとしても、その根本的なサッカーの気質は変わらないのだ。

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あと2得点で日本代表の通算得点は1,000点となる。
果たして誰が奪うのだろうか。誰も未来のことは分からない。できるのは予想だけ。

しかし、ここにも変わらないものが1つだけある。
ある1人の選手が得点することになるが、それはチーム全体で奪った得点であるということ。
それこそがチームプレーであり、その美学は昔も今も変わらない。

第2戦は明後日。
サムライブルーらしい全員サッカーで何度となくゴールネットを揺らしてほしいものだ。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.11 16:20 ]森脇、永田が合流

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この日の午前、ドーハ入りしてから初めて練習を全て公開した。
冒頭10分間、ザッケローニ監督は選手をピッチ中央に集めて青空ミーティングを実施。
その後、昨日の試合に出場した選手と控えだった選手に分かれ、それぞれのメニューをこなした。

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1対1や4対4のシュートゲームを行った控え組の選手たちの中でも、
初戦の直前に合流した森脇が積極的なプレーで、その存在感を示していた。
「兄の結婚式でグアムにいた。家族からがんばってこいと激励を受けた」。
人一倍の強い思いが若きDFを突き動かしている。

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当然ながらチームは実際にプレーする11選手と交代できる3選手だけでない。
23選手の全てが戦力であり、日の丸を背負っているわけだ。そしてチャンスは平等にある。

好成績を残すチームには、ラッキーボーイが突如出現したり、新たなヒーローが大会中に生まれる。
また、そういった選手が他の選手を刺激し、チームを活性化することで、総合力が増すこととなる。

今こそ若手の奮起と台頭に期待したい。初召集も常連も関係ない。
それぞれに突出した持ち味があるからこそ、選ばれているわけだから。

(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.09 19:17 ]プレッシャーは感じていない

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ザッケローニ監督が試合の前日会見を行った。
会場から溢れるほどの日本と他国の報道陣。
質問は多岐に渡り、「初の公式戦で南アフリカW杯の好成績がプレッシャーになるか」という質問にも
百戦錬磨のイタリア人指揮官は、「プレッシャーは全くない。
監督の仕事として何をすれば良いか分かっているから」と平常心を貫いた。

公式練習を終えた松井も、「チーム全体のコンディションは上がってきている」と自信を覗かせれば、
今野は「カタールには何度も来ているので、環境には慣れている」と、
体だけでなく、心の準備も万全であることをアピールした。

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メンバーの変更があった。腰痛のため酒井の離脱が決定し、新たに森脇を招集。
初戦が刻一刻と迫る中、サムライブルーの最終準備も佳境を迎えている。

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(日本代表チームスタッフ)

 

[ 11.01.08 19:19 ]初戦は決勝戦と同じくらい大事

練習後の海外メディアのインタビューで長友が言った言葉。
「初戦は非常に重要。チームが波に乗れるか、乗れないかは初戦次第。決勝戦のつもりで戦う」。
南アフリカW杯後に、戦いの舞台を世界でもトップレベルのセリエAに移した左サイドのサムライ。
より精悍(せいかん)さが増し、たくましくなった。

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W杯直前に少ないチャンスをものにし、守護神の座を奪った川島も、
「最初の試合が重要な意味を持つと思っている」。流暢(りゅうちょう)な英語で力強く語った。

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彼らの話を聞きながら、W杯の初演のカメルーン戦を思い出した。
日本での最終フレンドリーマッチ、対韓国戦で0-2で敗れ、世論のサムライブルーへの期待は正直低かった。
しかし、アフリカの強豪、カメルーンに勝ったことで自信を取り戻し、
そして個々もチームとしても躍動。結果ベスト16入りし、人々感動を与えた。

そのピッチに立っていた長友と川島。
4年後のブラジルW杯を目指す若い日本代表選手の中で、彼らの存在は貴重。
気負いを全く感じさせない自然体でありながら、要所要所で手綱を引き締め、若手をリードしている。

そんな彼らが唱える初戦の重要性がチームに浸透すれば、また一歩優勝と世界に近づく。

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(日本代表チームスタッフ)

[ 11.01.07 11:38 ]いよいよ明後日 新生サムライブルーがベールを脱ぐ

サムライブルーが使う練習会場は1993年、「ドーハの悲劇」の舞台になったAl Ahli Stadium。
サッカー関係者やファンであれば、あの時の情景がすぐにでも思い出せるもの。

それは苦い思い出と感じている人も多いかもしれないが、
考え方を変えれば現在4大会連続でW杯への出場を果たしている日本代表の原点となった場所。
そのピッチで選手たちは汗を流し、2大会ぶりのアジア制覇を目指す表情は真剣そのもの。

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5日は、地元の日本人学校の生徒たちと交流会を実施。
生で選手たちを前にした少年少女たちは興奮を隠さず、彼らの目は輝いていた。
大人気だったのは本田圭と香川の2選手。握手やサインをしながら優しい表情を見せていた。

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3日間の練習はすべて冒頭15分のみ公開。それ以外はベールに包まれている。
ザッケローニ監督も初の公式戦デビューに向けて本気モードだということだろう。
世界でも有数の戦略家は、その中で何をチームに根づかせているのだろうか?
サムライブルーがベール脱ぐ、9日のヨルダンとの初戦が待ちどうしい。

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(日本代表チームスタッフ)

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