6月14日 日本代表vsカメルーン代表戦
スタジアムに持ち込みやすいようにマッチフラッグを袋に詰め込んで、ブルームフォンテーヌに移動開始!ヨハネスブルグ空港から飛行機で向かう。しかし飛行機は乗務員が遅刻で1時間遅れ。搭乗口のショップではマンデラサッカー人形が「そんなにあせるな!」とほほ笑んでいる。
ブルームフォンテーヌ空港は小さいながらも歓迎ムード一色である。
ロビーに入るといきなり掃除のおばさんが目に付いた。真っ赤な制服に白いエプロンは褐色の肌とふくよかなボディーによく似合う。
赤白はジャパンカラー!そして紅白でめでたい!これは縁起がいいかも!
空港で田嶋幸三サッカー協会専務と会う。 IMG_0043田嶋さんにはこちらに来る直前に太宰府で行っている「アジア代表日本」という企画のオープニングで対談したばかりだ。試合開始までまだ時間があるのでスタジアムに行く前に、ブルームフォンテーヌの土地の精霊にごあいさつということで、ボーア戦争の丘に一緒に行き、戦いの前に心静かに手を合わせる。
昼食後、午後1時開門と同時にスタジアムへ。ゲートの係りの人たちもまだ慣れていないのか自分が何のチェックをしていいのかよくわかっていないようで、荷物検査の台のあるところでは、たいしたチェックはなく、道端でいきなり袋の中身チェックが始まった。ここで没収されたらもともこもない。まだ入場してくる人は少なく、なにやら係員の練習台になっている感もなきにしもあらず。ここでもちょっと太っちょのおばさんががんばっている。袋から出てくるフラッグの鮮やかさにちょっとびっくりしながら、最後はフラッグが気に行ったようで、「これが私の仕事だからね」と笑顔で抱き合って無事通過!
観客席にはまだだれもいないが監視員たちはすでに位置について我々を見張っている。あまり派手な動きはしないほうがよさそうである。
ということで2時間余りは今から思えば何をしていたのかあまり思い出せないが、なにやらいろいろ考えていたのであろう。どこにどのようにフラッグを掲げるのか、ここが勝負どころである。そんなことを考えていたら2時間がたってしまったというところであろう。とりあえず、1枚くらいは記念写真でも撮っておこう。
人が増えてきた。はたときがつくとここはカメルーンサイドであった。しかし20人くらいの日本人はこの一角にはいる。そろそろいいだろうとフラッグを出して、カメルーンサポーターに見せると興味を示してきた。手渡すといきなりフラッグを振りながら踊りだす。カメルーンエリアでもジャパンカメルーンマッチフラグは人気者である。昨日のワークショップに参加した日本人もいたので、みんなで一緒にひと踊り!一気にボルテージは上がり!互いのチームへの応援ムードいっぱいである。まさにマッチフラッグの真骨頂!みんなで盛り上がっている風景がここに実現した!!
気がつくと試合がまさに始まらんとしている。ブブセラの音で試合開始のセレモニーの音楽もよく聞こえていなかった。
試合中はフラッグは空いていた客席の上にはわせて、フラッグを時折降りながら試合観戦に集中する。私の席はバックスタンド側、前半日本が攻めていたサイドのコーナーあたりの位置。
本田選手ゴーーーール!!目の前でゴーーーール!!そして、本田選手がその勢いでコーナーめがけて走ってきた!マッチフラッグを我々も振る振る振る!!!
スタジアムのビジョンを見たら、本田選手の背景にマッチフラッグが映っている!!こちらもゴーーーール!!ピッチ際でのフラッグゴーーール!!
【中略】
ものすごいよろこびようの人々がたくさんたくさんおりました。
こんなにきもちよくサポーターたちとハイタッチをしながら帰途をともにしたのはいつぶりのことでしょうか、あれはたしか2002年6月の横浜での試合で初勝利をした帰り、渋谷に戻って、スクランブル交差点での出来事でした。
やったやったやりました!アウェー初勝利です!!
ブルームフォンテーヌ空港に着くと、反町監督も大興奮!「岡田監督のほうがル・グエン監督より優っていた」と。
田嶋さんも満面の笑顔!
ここでも飛行機は遅れに遅れるが日本人は誰ひとり文句は言わなかった。
[おまけ]
早朝の出発。朝が早い土地柄なのか、国道には車の往来が多い。車には南アの国旗が揺れている。
サポーター同士で記念写真をとる姿もたくさん見られました。ワールドカップで世界の人々と接するのが楽しい様子。
(文責:日比野克彦)
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